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Welt wunder

MMORPG「マスターオブエピック」の2次創作&オリジナル小説置き場兼MoE日記。誰が得するかって俺得。

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2008

12/30

Tue.

不定期連続小説「MoE / AtW」 

第17話「お祭りの日」

その1

「……」

目を覚ますとそこは雪国……じゃなくて、晴天広がるビスク港だった。

「おはよう、煉」

第一声はブリュンヒルドから。

「最近来る時間が早いんじゃないか?」

「気のせいよ」

ただ、と彼女は被りを振って、

「今日は此処からどいたほうが良いと思うから、それを伝えにきたの」

「どういうことだ?」

「月に一度のバザールがあるの」

「バザール」

でござーる。

「とな」

「……何かちょっと間がなかった?」

「気のせいだ」

きのせいきのせい。


「――ってワケで追い出されることになったんだが」

「一日くらい我慢しましょう」

朝食の買出しに出ていたエリノアとアニェルに事情を説明して、

「食べ終わったら荷物を纏めるか」

「それにしても今回は何処の露店も準備が遅い気がするけど、大丈夫なのかしら」

数ある露店の中にはこのバザールの日のためだけに一ヶ月と言う時間を費やして準備をしている者もあれば、ありあわせの商品を並べる者、余りモノ処分市という位置づけにとっている者、それぞれである。

そして、露店に重要なのは場所の問題。

速ければ前日に此処へ来て準備をするものも居るのだが、今回は全然それらが見当たらない。

「あー……」

煉が何故か手を一回叩いてみせた。

その数分後。

「何でこんな日に限って忘れ物が多かったんだろう」

突然ぞろぞろと商人が現れ始めた。

「人払いの魔法がかかってりゃ来る者も来ないさ」

そう呟いて煉は苦笑を漏らした。

「そんな魔法あったかしら?」

「私も聞いた事ないわね」

モンスターの認識範囲を狭める魔法は存在するが、見た目に何の変化も起こさずただ人が来ないようにする為の魔法。

そんな代物があるとは聞いた事ない。

「煉って、時々私達の予想の範疇を大幅に超えたことをさらっとやってる気がするんだけど、ホント何者なの?」

「知らなくてもいいことだ」

こともなげに受け流す煉。

「……」

興味は尽きないが、なんだか聞いてはいけないようなことの気がした。



いい場所を確保して、商品を並べ始める者達とは対照的に荷物を纏めて移動を開始。

港から東エリアに抜けて、とある場所を目指す。

「前から丁度いいとは思ってたんだが、此処で寝泊りするのもいいかもしれないよな」

「大きなお家だー!」

そこは一軒の家屋。

立派な二階建ての木造で、裏へ回ると弓の練習をする為の的が据え付けられていた。

建物の前にいた青年に事情を話し渋々許可を得ると、中へ入り適当なテーブルの上に荷物をどさどさ乗っけていく。

「確かに誰かが使ってるわけじゃないにしても……」

建物の詳細を知るブリュンヒルドは少々ためらい気味である。

「気にしたら負けだ」

そう言ってタバコに火をつける。

「っと、流石にこれは外で吸うか」

そして家の中に3人が取り残された。

「――ひょっとしたら」

微妙な沈黙を振り払ったのはブリュンヒルド。

「貴女達の事を気遣って、此処を選んだのかもしれないわね」

いわれて見れば。

「確かにあそこはあそこで色々快適だけど、こっちの方が安全かも」

屋根があるわけでもないのに雨が降っても濡れない、元々少なかった人通りが余計に少なくなった等、あのベンチ周辺に関してはエリノアでもいくつかの疑問があったが、屋根がある安心感というのは案外計り知れないものだ。

「逆に言うとあのベンチ辺りより閉鎖的だから……」

あーんなことやこーんなことをする為に?

「煉に限ってそれはありえないと思うけど」

「そうよねー」

今まで一緒に暮らしてきた限り、煉が獣になるとはとても思えない。ブリュンヒルドもそれは理解していた。

というより、三大欲求の内、一つだけが突出していると言うべきか。

ほかの欲に対しての触れ幅がやたら小さいように思った。

「何がありえないの?」

「アニェルにはまだ早いことよ」

まったくその手の知識がないアニェルには何のことやらさっぱり分からなかった。



「さて、悪いが今日は別行動にしてくれないか?」

戻ってきた煉がそんな事を切り出した。

「何で?」

「ヴァルグリンドに用がある。アニェルの事で気になる点が、な」

「あたしも行くー!」

アニェルの目がキラキラと。

恐らく姉や母に会いたいのだろう。

「まぁ、お前が来たいと言うなら……」

当事者である彼女を来させないわけにもいかない。

「来て欲しくない理由でもあるの?」

「ある。理由自体は話したくないが」

「なら仕方ないわね」

「分かった」

ブリュンヒルドはともかく、エリノアは少し不満そうだった。

「バザールが始まるまでには戻れると思う。皆で回ろう」

微笑を湛えてそう告げる。

「えぇ」

それだけの事だがエリノアには妙な安心感が伝わった。

「いってらっしゃい」

そして煉は適当な身支度をし終わると、アニェルの手を引いて家から出て行った―

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category: MoE小説<現行作品>

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