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Welt wunder

MMORPG「マスターオブエピック」の2次創作&オリジナル小説置き場兼MoE日記。誰が得するかって俺得。

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2008

01/24

Thu.

適当小説「或いはそんな満ち足りた日々」 

チャプター3「これが誰かの通った道なら」

「何度か来た事ありますけど……やっぱりじめじめしていますよねぇ」

次の日の夜明けとともに、一向はついに目的地へと足を踏み入れた。

先頭は赤井。

次にアニェル。

更に、エリノア、ブリュンヒルドと続いている。

先頭の進むペースが遅いせいか、若干全体の進むペースが悪い。

「まぁ、乾燥しきっているよりは肌にいいと思うけど、かび臭さだけはどうにも嫌な感じね」

ブリュンヒルドがしっとりと湿った餅の様な頬に、シルクのような感触の手を添える。

しつこいようだが―

「さすがに早朝だけあって人はまばらよね、知り合いが居たら武器を頼もうと思ったのに」

エリノアが、見通しの悪い通路をきょろきょろと見回しつつ呟いた。

「あー走りたいよぉ~」

「「だーめ」」

「ぶー……。

ねぇ、赤井君も反対?『みんしゅしゅぎ』っていうのだと、君が賛成してくれると引き分けるんだよ?」

「べ、別に僕は止めませんけど……」

赤井の発言は、アニェルの心のタガをはずし―

ぶわっ。

……。

「「あ」」

「わーい♪」

スタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ―

「あ~……」

ブリュンヒルドがため息ひとつ。

「赤井君、あの子、賛同してくれる人が一人でも居ると、どれだけ周りが反対しようと突っ走るのよ」

「あ、すみません……」

赤井は素直に自分の非を認め、二人に謝った。

ちなみに、読者ならお気づきのとおり、彼はまっっっっっったく……悪くない。

詫びてしまったのは、単にアニェルの不機嫌な顔を見たくなかったからというものである。

「まぁ、此処なら大丈夫でしょ」

と、ブリュンヒルドは楽観的に結論を述べた。

「そういえば、そうね」

言われてみれば、とエリノアも首肯。

「は?」

「まぁ、ツイスターランの効果が切れるまでの問題ね。あと1分普通に進みましょ」

そして、一分後。

「みんな~!どこぉ~!?」

若干泣きそうなアニェルの声が聞こえてきて、探すのに手間がかかってしまったのは言うまでもない。




そんなこんなで。

「ふぅ、やっと着いた」

目的地の中の本来の目的地。

オークの集落、所謂オーク村へ到着したのは、太陽が昼時を知らせる頃だった。

「御腹空いたわねぇ」

半日ぶりに浴びた陽光のまぶしさに目を覆いつつ、エリノアが呟いた。

「攻略はお昼を食べ終わってからにしましょうか。エリー食べすぎは、ダメよ?」

「大丈夫、大丈夫」

「それじゃ、シートを敷いて―」

云々。

「「「「いただきます」」」」

4人のそれぞれ違った感情を含めた声が、オーク村の外れに響き渡った。

「エリノアさん、それ……珍しい麺類ですね。なんていうんですか?」

赤井が興味を示したのは、スパゲティより太く、色も白いが確かに麺である―まぁ、うどんである。

「これ?うどんって言うの。

消化によくて、動き回っても御腹を壊したりしないから、知り合いにたくさん作ってもらって常備してるのよ。良かったら一つ、どう?」

「あ、僕は大丈夫です」

見た目によらず、赤井は小食であった。

鹿の肉を焼いたものと、野菜サンドだけ食べて、仕舞いである。

「エリーはどう見ても食べすぎよ。物理法則を無視してるわ」

これの舞台がダイアロスでなければ、「ギャル曽根みたい」という台詞が入るはずだが、世界観をぶち壊すわけにも行かないのでなかったことにさせていただく。

「んー?私のとってたくさん食べるのは厳担ぎだから」

 デザートは取らず、闘神の酒壺の中に入っているバナナミルクを飲み込み、エリノアは快活そうに笑った。

「私もエリーちゃんくらい食べればもう少しおっきくなる?」

「いや、種族的に―」

「「育ち盛りは良く食べ、よく眠る。が一番」」

……。

「だよねー。もうちょっと食べよっと」

赤井は訳もわからず、紅茶を飲むしかないのだった―




そして、ついに決戦。

―の前哨戦である。

「私がツヌーグ。エリーはツィー。アニーはツァーが分担よ。赤井君は、アニーのフォローに回って頂戴」

シートの上で、作戦会議。

「赤井君、事前にクイックニングをもらえると動きやすいから、準備ほしいな」

「標的をダウンさせたら集合して、一気に殺陣を仕掛けるわ。スタミナに気を配ってね」

「「了解」」

自信に満ちた表情で娘二人が。

「が、がんばります……」

自信なさ気に男が頷いた。

「赤井君はノアピースを手に入れたらどんどん使って、役に立つ魔法があるはずだから」

ブリュンヒルドにはこのときいくつかの想定が成されていた。これはその布石の中の一つである。

もっとも、それを赤いが満たしていなかったとすれば―の話だったが。

「はい」

「それじゃ、ダウンしちゃダメよ?」

まず、ブリュンヒルドが薄い青色の金属に包まれた手を。

「ブリュンこそ、油断しちゃいけないからね?」

エリノアは鋼鉄の手袋に包まれた手を。

「あばれちゃうよ~」

アニェルが唯一手袋ではなく、柔らかそうで、幼げな手を。

「え?えぇ?」

赤井は何をするのかわからず、戸惑っていると―

「ほら、赤井君も乗っけて♪」

アニェルが空いている手で、誰よりも大きな彼の手をつかみ、一番上へ。

それぞれ重ねあい―

「「「共に戦う者の無事を祈ろう!!私(あたし)たちが生きる時間の為に!」」」

叫び―

「「「おぉっ!!」」」

赤井のそれごと、天に手を掲げた。

それは、決意の顕れ。

仲間の無事を何より強く願う時、それは宣言される―




「……」

平和なひと時である。

とある事情から、ここ数日めっきり長に挑む冒険者が減ってしまい。オークの兵団は限りなく暇であった。

「「「おぉっ!!」」」

それを切り裂く勇ましき乙女達の声。

「また、誰かやられに来たんだな……」

3つの兵団の内、尤も強力とされる隊を率いるツヌーグは、獲物を手に荒々しく息を吐き出した。

暇を持て余していたところだ。

ちょうどいい。

ツヌーグが立ち上がった瞬間―




ゴガンッ

メキメキッ

ゴスゴスゴスゴス―




「この忌まわしい撲戟音―まさか!?」

「久しぶりね―ツヌーグちゃん」

よもや撲戟音だけで思い出す羽目になるとは―それだけ、彼女の攻撃はツヌーグにトラウマを残している。

「総員!全力であいつを倒せ!女だと思うな!」

指示と同時に、猛者達が武器を手に女へ突撃していく―

「失礼ねぇ」

その一言の直後には―

ツヌーグ等「オーク兵団第三部隊」の面々は惨劇に飲み込まれてしまった。




「ギャアァァァァァ」

耳を劈く、オークの悲鳴。

第二部隊のツィーにも、その声が届いた。

「何事だ!?」

鼻息荒く、ツィーは状況の報告を急がせた。

「伝令!第三部隊がぜんめt―ぐふぇっ!?」

歩哨をしていた下級兵士が―蹴り飛ばされた。

「はぁい、ひっさしぶりぃ~」

なんとも陽気な声。

「……貴様か。面白い」

ツィーは立ち上がり、獲物をたった一人の標的に向ける。

「総員掛かれ!コグニートだからといって油断をするなよ!」

同じように、オークの兵士が声を上げながら突撃する。

「―そう来なくっちゃ」

烈脚の乙女は強く地面を踏み込み、唯一の標的に向けてその蹴技を叩き込みに行った―




「「「おぉっ!!」」」

「む?この声……誰か来たみたいだな」

オーク村立オーク総合学校の奥。

第一部隊の長であるツァーは耳を澄ませ、鋭敏な聴覚により、彼等の元へ突っ込んでくる足音を捉えた。

「総員配置に着け!」

どすどすどすどす―

若干、間抜けな足音ではある。

だが数は1。

さて、どんな手を使ってくるか―

ツァーもまた、獲物を掴み、出方を伺う。

「はぁ……はぁ……」

そこへ姿を現したのは、赤井一人である。

賢者志望というだけあって、体力が無い、すでに息は上がり掛けだ。

しかし、手に持つ本にはしっかりと光が認められて―

「メイジだ!遠距離攻撃に注意しろ!!」

長年の経験から、ツァーは的確な指示を飛ばしていく。

対抗するために、唯一配属されているメイジの部隊が呪文の詠唱を開始―した直後。

「いっくよぉぉぉぉぉぉ!」

赤井の背中から、エルモニーの少女が飛び出してきたではないか。

「なっ!?」

ツァーだけでなく、部隊全員が戸惑いを浮かべ、詠唱の手が止まる。

―作戦成功である。大柄なパンデモスの背中に掴まり、相手が戦闘準備をしたところでエルモニーが飛び出し奇襲を仕掛ける。

問題はパンデモスである赤井が、スタミナを切らさないか、という綱渡りだったが何らかの要因が、彼に気合を掛けたらしい。

赤井は安心して、己に「スタミナを回復させる呪文」を掛けた。

「上だ!」

「残念ですが、下からもです」

「ちっ―」

赤いが放った呪文は―

小さな火の玉。

「ナイスひきつけ!だよ」

直後、第一部隊、その長豚の叫びが木霊した―




数十分後。

激しく燃え盛る焚き火の前には―

程よく汗を掻いた三人の戦士と。

ひやひやものながらもどうにか己の役割を果たした一人の男が、攻略の山場を迎えようとしている。

「やはりお前達か……」

身の丈ほどもある実に巨大な石斧を肩に担ぎ、「それ」は憂鬱そうにため息を漏らした。

「さぁ、此処からが本番よ―」

ブリュンヒルドは、この日初めて緊張に肌を震わせるのだった――

To be continued...
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