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Welt wunder

MMORPG「マスターオブエピック」の2次創作&オリジナル小説置き場兼MoE日記。誰が得するかって俺得。

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2009

07/16

Thu.

不定期連続小説「MoE/AtW」 

第20話 「Sing!sing!sing!」
※ 錬金verは4.5と言う事で。
5? 知らんぞなハッハー!


「あー居た」
丁度錬金が終わり、アイテムをいくつか持ったまま適当にぶらついていると後ろから声を掛けられた。中々に不満そうな声である。
「丁度探していたところだ」
「私はずっと探してたわよ。途中でアニェルは眠っちゃうし……一体何処に行ってたの?」
おぶさっているエルモニーの少女と、長身であるコグニートの組み合わせは、何だか年の離れた姉妹のようにも見える。
「ちょいと知り合いに出くわしてな。話し込んでた。その後はこいつに付き添ってもらって錬金の森とか言うのに手を出して、さっき終わったところ」
「久々に充実した錬金だったわ。殆ど消失せずにランクアップしたし」
と、これはブリュンヒルドの弁。
実際、作れた品もそうなのだが、今まで見た事が無いような彼の表情を垣間見ることが出来て、それなりに満足していた。
「というわけで、溜め込んであったアミュレットとかいらなそうなものは使わせてもらったぞ」
「それは構わないけど……」
「あ、お兄ちゃん」
ふと目を覚ましたアニェルは、まだ眠気が残っているらしく眼を擦りながら若干呂律の回らない調子でエリノアの抗議を妨げた。
「随分疲れたみたいだな」
まぁ、想像するに易いが恐らくグリフォン相手に四苦八苦していたのだろう。
手の掛かる妹分を地面に下ろしたところで、エリノアは再び口を開こうとしたが、
「それと、これはお前に」
抱えていたアイテムの中から、藍色の細長い物体を押し付けられることによってタイミングを逸してしまった。
「強者の鞘、とかいうアクセサリーらしい」
カタナを引き抜こうとして失敗した所で、煉が苦笑を浮かべながらそんな事を。
「何だってこんな大きなものを装飾品にしたのかしら」
ちょっと解せない。確かに格好良いけれど。
「最終ランクが本ってのもまた不思議だとは思うがな」
「生産できない私達には関係ないわよ」
「知識として取り入れるにはいいかもしれないが……読めなきゃ意味ないか」
御尤も。
「で、これは全員分」
続いて渡されたのは、やはり装飾品のようだったが、鞘よりは格段に小さく、そして可愛らしいものだった。
「ウィング・イヤリング。それはユグの加護が掛けられてるとか何とか」
ふさふさした感触の羽根が手に心地いい。
それにしても、イヤリングにしては少々大きく無いだろうか。
羽根の一部が青色に染められているのは、きっとこれがユグの加護を受けたという証拠なのだろう。
「これは、アニェルに。あとはアレットとオルガさんの分だな」
それぞれ、空色と金色の羽が付いた耳飾。
「たまにはこういうのも、良いものね」
等とブリュンヒルドが言い、既に見につけているウィングイヤリング、その緑色の羽根を揺らした。
「これからどうする?」
すっかり夕食を取るのを忘れていて、急いで買出しに回る煉の後ろを走りつつエリノアが切り出した。
「今日は門限が何時もより遅いから、エリノア達に合わせるけど」
「お兄ちゃんについてくー」
「まぁ、煉にあわせましょうか」
彼はまだバザールを充分に堪能していないらしく、そこら中を興味深げに覗いている。
一通り回り終えると、煉は満足そうに今日手に入れた品物の殆どを銀行に突っ込み、
「それじゃ、ステージでも見に行くか」
そう言った。
「あら、興味が無いかと思ってた」
「どんなステージか見てみたいんでな」
「よからぬ事を考えて無いでしょうね」
「何のことやら」
エリノアの鋭い視線を飄々と受け流し、煉はステージ行きと案内が出ているアルターへ乗り込んだ。

「やっぱり、あのアルターとか言うのは慣れないな」
多少不快感を訴える胃を抑えて、呟く。
「ぐるぐるする~」
アニェルに到っては何故か目を回していた。
「時々アルター酔いする体質の人も居るらしいわ。特に流れ人に」
ブリュンヒルドの台詞と表情妙に得意げな色が見て取れる。確かにアドバンテージと言えばそうなるが。
「……そりゃそうだろう」
さて、バザールとは別の意味で熱気に溢れるステージ付近。
何やらおぉぉぉぉぉ! とか感嘆に溢れる声が、比較的離れた此処でも充分に伝わってくる。
「Yamadaさんのはもうすぐ終わりそうね。時間的に次で最後かしら」
「最後は何だ?」
「さぁ? 小さく書いてあって流し読みしただけだから、覚えていないわ」
実際ステージ付近に居る客の大半はそのYamadaという人物、正確には彼が宣伝している商品に興味がある(一部は彼自身に興味があるのかもしれないが)わけで。
「……」
「終わったみたいね」
ステージが空になり、こちらに帰る客もぞろぞろと。
「此処に居たら邪魔だな」
「行きましょ」
そんなワケで、ステージ正面。
かなりの特等席だ。
「えー、最後はバザールステージ初登場! ヴァレリーさんによる……『リサイタル』……?」
運営委員であるニューターの青年が、進むに従って下がっていく声音で、演目を紹介していく。
「ん」
煉の眉がピクリ。
「それでは、どうぞ!」
先ほどに比べると少々まばらな拍手が、ステージ脇より出てきたコグニートの娘に向けられた。
服装はイビルシンガーと言われるそれなのだが、まるで新品のように清潔な輝きを放っている。
きっとこの日の為に修理に出したのだろう。
恥ずかしいのか、もじもじとした歩き方で中央に立つと、1つ咳払い。
「はっ、初めまして。ボクは、ヴァレリーと言います。今日は音楽スキルの修行の為、皆さんに覚えた歌を聴いて頂きたく、参加しました」
コグニートにしては若干低い、声楽で言うところのアルトボイスが空間に溶け込んでいく。
「つまらないかもしれないけれど、頑張って……歌います」
ひょこりと腰を折ると同時に、再び拍手が浴びせられる。
「ダイアロスの音楽か。興味があるな」
「ステージに乱入したりしないでね」
「それは、あいつの腕に因る所だ」
数度の深呼吸の後、決心が付いたのか、ヴァレリーは深く息を吸い込むと、
「――!」
その美しい声を、観客へ叩きつけるかのように解き放った。
「ほぅ」
再び煉の眉がピクリ。
「綺麗な声……」
同じコグニートであるエリノアも、陶酔しているようだ。
「こうしてちゃんと聞いてみると、悪く無いわ。寧ろ、ずっと聴いていたい気もする」
「船の2、3隻は沈められそうだ」
誰が言ったかセイレーン。
とは言え、正しくヴァレリーの歌声は、そう言っても差し支えの無いレベルだ。
そこからしばらくは、只々彼女の歌に聴き耽るばかり。
「――ありがとうございました」
やがて、ぺこりと丁寧に腰を折ると、登場したときより数倍にも膨れ上がった拍手が正に襲い掛かるかの如く。
「それじゃ、名残惜しいですが、次が最後の曲です」
えぇー? と不満そうな声が観客から幾筋も上がる。
「す、すみませんっ。こんなに喜んでもらえるとは思わなくて……」
「でもまた来ます。その時はもっと沢山謡いますから!」
容姿も相俟ってか、彼女は近い内このステージの華になるだろう、と煉は思った。
しかし恐らく。
「……」
彼に次の機会は無い。
「煉?」
そう思うと何だか名残惜しいので、此処は行動あるのみ。
「はぁ」
煉の瞳を見るや、エリノアとブリュンヒルドは諦めざるを得なくなった。
アニェルはというと、どっちに注目を傾ければいいのかあたふたしている始末。
「それじゃあ、聴いてください。『トライデント・ブルース』」
高らかに謡うは、12日間戦争で戦死したトライデント達の活躍の歌。
叙情的な調は、聴く者に感動と悲哀を感じさせる。
「良い声だ……」
「ちょ、ちょっと君」
ステージに上がろうとする煉を、当然の如く運営委員が止めようと出てくる。
「関係者だ。同じ音楽を嗜む者と言う意味だが」
それを軽くスルー。
というか、一睨みしたら、すごすごと引き下がってしまった。情け無いぞ。
ステージの隅っこで、何処からか取り出したクラシックギターのチューニングを始めた。
ヴァレリーは歌うことを止めぬまま、きょとんとした視線を彼に向けていたが、やがて集中しようと再び前を向く。
まもなく歌は2回目のループに入る様だ。
それでいい。
今この場の主役は彼女なのだから。
「だがせめて、それに華を添えるくらい。出来るだろう」
苦笑しながら呟き、そして、弦に指を掛ける。
「!?」
突然の音に驚いたヴァレリーが、今度ははっきりと煉の方を向く。
これでも尚歌を止めないのだから、根性は素晴らしい。
「……」
煉は視線だけで言葉を送る。『謡うことだけ考えろ』と。
伝わったかどうかは兎も角、ヴァレリーは力強く頷くと声音を強めていく。
それに強調するように煉もまた弦を爪弾いている指の調子をあげていけば、いつしか悲壮感漂うブルースは、彼等を讃え追悼する鎮魂歌へと昇華していった。
「――」
謡い終わると、ヴァレリーはしばらくの間、最高の時間の余韻に浸ってから深くお辞儀をした。
そこに被さる割れんばかりの拍手が、彼女を余計に奮い立たせる。
「……キミ、この歌の伴奏を知ってるの?」
ふと気になった疑問。
「知るわけ無いだろう。ただ、ループするのはわかっていたからそれを推測してイメージした伴奏を弾いただけさ」
何ともなしに言うが、とんでもない事である。
「キミは、何者?」
それが解るので、尚更気になる男の正体。
「通りすがりの音楽家、兼あんたのファン。これで良いか? 礼を言う。素晴らしい音楽だった」
「……」
ついでに言うなら、フラグにも充分だった。
「寧ろこっちがお礼を言いたいよ」
若干頬を朱に染めて、もじもじ。
「運営委員さんよ」
「?」
「今日はもうこれでステージは空くんだろう?」
「えぇ、もう今夜はこれで終わりです」
若干挙動不審に、委員の青年が頷く。
「そうか、ならいい」
そっけなく頷いて、煉はステージの縁に腰を落ち着ける。
「でもアルターが消えてしまいますよ?」
「帰れなくなるなら、諦めるが……」
「大丈夫よ。しばらく歩くと別のアルターがあるから」
煉の許へやって来たブリュンヒルドがそんなことを。
「なら問題ない。ヴァレリーと言ったな。しばらく時間を借りていいか?」
「え?」
時は夜、彼女は本来ならこの時間別の事をやっているのだが。
「でも、こっちの方が面白そうだねっ! 良いよ。貸してあげる」
「よし来た。お前等はどうする?」
視線を向けるや否や。
「愚問よ」
「残るに決まってるじゃない」
「お兄ちゃんと一緒がいい~!」
との事で。
「……良い事考えた。エリノア、お前ちょっと歌え」
「む、無理よ! 私音楽なんてやったことが……」
「良いから」
煉はエリノアの手を掴んだ。
「!」
普段よりもちょっと強引な彼に戸惑っていると、突然頭の中に音楽が流れ出した。
情報と言っても良い。
「まぁ、全員に手伝ってもらうとしよう」
「――さまぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「増援も来た様だ」
金色の点は、粒となり、線となり、コグニートとなり。
最終的に煉へ飛びつこうとしたが、避けられてしまった為、ステージに直撃した。
「煉様ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! どうして私を誘って下さらなかったのですか!?」
それでもめげない強い子イザベラ。
「今から呼ぼうと思ってたところだ。楽しい夜になるぞ」
まるであどけの無い少年の様な笑みは、
「……」
見事に彼女をKO。やっぱり脆い子イザベラ。
「とまぁ、準備に時間が掛かる」
そんな事を言いつつ、煉は次々と仲間の手を握っていく。
全員ぽかーん。
彼の行動に驚いているのではなく、頭の中に渦巻く情報に戸惑っているのだ。
「何を、したの?」
どうにか疑問を口に出せたのはエリノアだった。
「魔法だ。但しダイアロスにある種ではないがな」
最後にイザベラの手を握り終えると、今度はどこからかあるものを次々と出しては床に置き、出しては床に置き。
「好きなのを取れ」
「君が持ってるそれみたいだね。楽器?」
「そういうこった」
諸兄姉等で言うところのエレキギターだのベースだのキーボードだの、ドラムセット。
更にスピーカーやアンプを出してコードを繋いでいく。
「さっさと選べ。早い者勝ちだ」
「じゃあ、私はこれにするわ」
エリノアが取ったのは貰ったウィングイヤリングと同じ色の塗装が施されたギター。
「あれをやってみたいけど……」
「ん? あぁ、忘れてた」
ブリュンヒルドが指差しているのはドラムセット。しかしこれを使うには別の道具が必要であり、煉はそれを手渡した。
2本の細い木の棒。言うまでもなくスティックである。
イザベラがベース、ヴァレリーがキーボード、最後にアニェルがもう1本のギターを選んで、終了。
見るだけ見れば、なんちゃってバンドっぽい。
「それじゃ、やるとするか」
煉が目を閉じると、エリノア達の頭の中に再び情報が滝のように流れ込んできて――
不自然なほど自然に、身体が動いた。
掻き鳴らされるギターとベース。
弾ける様なドラム、流れるようなキーボード。
それぞれの旋律が調和し、一体となった。
「み、耳がぁ……」
「すぐに慣れる」
「これって、あの時の」
「やっぱ音楽は生で聴くに限る」
爆発の如き音の奔流が周囲を飲み込んでいく。
喧しいはずなのに、何故だか心地良いそれは段々と聴く者と弾く者の気分を相乗的に高揚させていく。
遂には、その場が1つになった。
――煉が知る言葉に、こんなものがある。
歌は世に連れ、世は歌に連れ。
さて、彼が持ち込んだ見知らぬ音楽は世を引っ張ることが出来るのだろうか。
少なくとも、エリノア達にとって良くも悪くも一番印象に残った夜はこの様にして過ぎていくのだった。
「オレ達の歌を聴けぇぇぇぇぇ!」

【ニコニコ動画】CHARCOAL FILTER 虹


やぁ。
久しぶりっ。
一番書きたかったはずの話なのに、さよがたりを書くのにはまっていた結果がこれだよ!
つっても、AtWはほぼ佳境。
見ている人が少ないと解っていると気楽で良いよははは。
この話だけはちょくちょく修正を加えようかな。
それにしても小説の息抜きに小説を書くとか私はどんな馬鹿だwwwwwwwwww
もう少し面白い話を書けるようになりたいよ、全く。

ってなわけで次回予告。


エリノア「煉、煉ってば! 何時まで寝てるつもり!?」
アニェル「お兄ちゃん、起きてよー。一緒に遊ぼうよ……」
アレット「アニー、ちょっと話があるから、来るの」

さぁ、満月は近い。運命に抗いしは悪魔の祝福を受けた小さな天使。

オルガ「……運命なんて、こんなもんさね」

次回 MoE/AtW 第21話「de die in diem」

期待はするだけ無駄無駄無駄無駄ァァァァァァァッ!
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Posted on 11:16 [edit]

category: MoE小説<現行作品>

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2009

07/19

Sun.

20:02

Rex #- | URL | edit

きたいしるしるしるーっつ!><b
それにしても、コグニートの歌声ってどんな感じなんでしょうねー?
WEEZERさんがイメージの参考にした歌手の方とかいるのでしょか?
もしいるのだったら知りたいですー!

 

2009

07/20

Mon.

21:20

WEEZER #- | URL | edit

Re: タイトルなし

ヴァレリーしか書いていませんが、実際は全員にイメージがあります。
かなり曖昧ですが、
ヴァレリー→「透き通ったアルトボイス。アメイジング・グレイスとかが似合いそうなイメージ」
エリノア→「高いがアカペラとかには向かない明るい歌声。ポップとか似合いそうなイメージ」
ブリュンヒルド→「ヴァレリーよりも低い。どちらかというとロックが似合いそうなイメージ」
イザベラ→「禁則事項です」
こんな感じ。

ニコニコリンクの歌は私の好み。

 

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