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Welt wunder

MMORPG「マスターオブエピック」の2次創作&オリジナル小説置き場兼MoE日記。誰が得するかって俺得。

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2010

08/23

Mon.

混沌の中に在るべき何か(仮題) 

※2009年11月に書いた作品です。ちょっと編集してます。

読んだ事がある人は、まぁいないだろうが、これを読めば私の頭のねじが飛んでいることくらい理解できるだろう。

巻き添えで頭のねじが飛んでも知らないんだぜwwwwwwwwwwwww









深夜帯のファミレスと言うのは、静かである。

正確な無音とは程遠いが、そこには確かな静けさが感じられるだろう。寂寞や閑散(これは店に失礼だろうか)と表すのが適当か。

例えばそう、BGMは流れているが、それは人を安らがせる為に使われているであって、無いにも等しいはずだ。寧ろ、無いよりも良い。

そして、現在私はそんな集中力によって研ぎ澄まされた聴覚を――

「なーなー、そういや最近草食系男子ってのが流行ってるらしいよな」

隣のテーブルから聞こえてくる男達の会話に向けていた。

余談では在るが、この時間帯の思考と言うのは混沌であり壮大。誰もが詩人になれると何処かの資料で読んだことがある。

例えば深夜から明朝に掛けて恋文を綴ったとしよう。

昼頃冷静になって読み返すと、赤面どころか、精神的にはクラスター爆弾を集中的に落とされたような気分になってしまう。何故こんな文章を綴っていたのか、と数時間前の自分をタコ殴りにしたくなるに違いない。

私なら、包丁を持ち出してでも止めに入る。

「んーそうだよなぁ。テレビとかで言われてるけど、イマイチピンと来ないね」

そして、深夜帯における会話と言うのも、また然り。

普段ならば周りの会話に興味を持たない私が、思わず聞き入ってしまう程に、だ。

「色々と細かくされてるっぽいぜ。視野を広げたら、肉食系とか、雑食系もあるらしい」

人間は雑食であるからして、そもそも草食と言う言葉に疑問を抱かざるを得ない。草食系男子を正確に言うならば『ベジタリアンの男子』だろう。日本語と言うのは得てして厄介だ。

「俺って何系だと思う?」

問い掛けた方の男は、声音だけ取って見ると間違いなく肉食系だとされるだろう。

がらがらの声音は、日焼けした肌と筋骨隆々な体躯を思わせるが、私は知っている。

「お前は草食系だろ」

彼は背が低く痩躯で、肉が嫌いな事を。煙草も酒も一切嗜まず、趣味は散歩である事も知っている。

「じゃあ、お前は肉食だよな」

対面に腰掛けている、か細い声を紡ぐ彼の事も、勿論知っている。

声から体躯のイメージをしてみれば正しくもやしなのだが、185センチメートルの身体には一流のアスリートを思わせる筋肉が隠されており事を。ウワバミ且つヘビースモーカーな事だって知っている。

因みに趣味はトレッキングらしい。煙草を辞める様に勧めるべきか。

「んー。これでネタ書いてみっか?」

「そうだな。やってみようぜ」

そう、2人はお笑い芸人。アルカトラズというコンビを組んで活動している。

因みに、アルカトラズと言えば監獄で有名だが、その語源はペリカンを意味しているとある本で読んだ。監獄と言うイメージからは程遠いと、多少の感心を抱いたのが記憶に新しい。

さて、彼等。まだ結成して半年ほどしか経っていない駆け出しのペーペーだが、実力は確かだと思う。特徴的な名前も相俟って、知名度は徐々に上がりつつある。

テレビの出演暦も、同時期にデビューした芸人たちに比べるまでもなく、多い。

「そういやさー。夜に書いたネタって、朝見返すと無かった事にしたくならね?」

話題が逸れた。私がさっき考えていた事じゃないか。

再びキーボードを叩く指が止まり、集中力が会話へと向けられる。

「あるある」

ボケ担当(背が低い方)が同意の声を上げた。

「中学生のころに、好きな子へのラブレターを一晩掛けて書いたことがあるんだけどよ」

「へぇ? お前もそんなことすんのな」

私としても意外に思う。

「うるせぇ、んで放課後にその子を呼び出して、渡したんだ」

「結果は?」

「良い詩だねって言われた」

……つまりは。

「お前それ、振られたって事か?」

やはりか、可哀想な事だ。

「そもそもラブレターとして見られてなかった。その後、ちゃんと告白して振られたってオチ付きな」

「きっちぃなそりゃ」

ライターを擦る独特の音がして、数秒後に独特の匂いが私の鼻腔を刺激した。

「それ位からなんだ。今の俺が形成されるようになったのは」

「過去のトラウマが、飯を食う切欠になったってのも嫌な話だわな」

細い声が笑いを紡ぎ、店内へ溶けていく。

「そういうお前こそ、書いたことあんだろ? 『も』って言ってたんだし」

流石言葉を生業にするだけあって、鋭い。双方の表情がきれいに入れ替わった。

「ぐ……」

「俺が話したんだから、お前も話せよ」

情報には、それに見合う情報を。即ち等価交換の理は、錬金術以外にも適用されるだろう。

「しょうがねぇな、誰にも言うなよ?」

「おう」

数秒のためを以て、

「俺も確かに、昔一晩掛けてラブレターを書いて、学校のアイドル的な子に渡した。直接渡すのは駄目だったから、下駄箱に入れといたんだけどな」

王道的なやり方だろう。物語の切欠としても充分。

「次の日、黒板に張り出されてた。ご丁寧にカラーコピーで、ほぼ全部の教室に」

何と、性格の悪い女の子だ。同性として行動品性を疑いたくなる。

「ひっでぇなそれ。当然振られたのか」

太い声音による笑い声は、腹に響くと思う。彼の笑い声は『聞いているとお腹が空いて来る』と言われるが、何となく解らないでもない。

「いや、ちげぇよ」

「?」

「下駄箱を間違えて……、隣の性格悪い女子んとこに入れちまってた」

成る程よくある間違いだ。

「因みに、それが切欠でその子と付き合いだして、今でも続いてる。年末のW-1GPで優勝したら、結婚を申し込む予定」

ほうほう、物語性のある良いオチだ――と私は感心した。現実は小説よりも奇怪、まさにそれ。

ついでに言うと、最後のセリフは戦場だと死亡フラグと見られてしまうが、関係ないか。此処は平和な日本国のファミレスだから。

「男(俺)の敵め……」

「まぁ、いいじゃねぇか。お前の方がファンレター多いんだし」

「そうだけどよ……俺ゲイだぜ? 女から好きですって言われてもよ……」

「まさか、コンビ結成の切欠がお前からの告白だとは思わんかった」

業界では有名な話で、本人もそれを恥ずかしげも無く晒している。

だからこそ異色として人気を博しつつあるのかも知れないが。一部ではゲイの救世主とか言われているらしい。

「今でも諦めてないぞ?」

「止めろ、背中がムズムズする」

特徴的な二つの声が、店内に響いていく。

「とりあえずネタ創っちまおうぜ」

「だな」

おっと、私も仕事に集中せねば。

――そして、数時間があっという間に過ぎた。

溜息1つと共に、背もたれを使って身体を精一杯伸ばす。ぴきぴきと小気味良い関節の音が身体の各所から鳴った。

「んー、決め台詞どうすんべ……ふぁあぁぁ」

細い声の方が、欠伸交じりに意見を求める。

「色んな○○系男子をやるから、つけ辛いッちゃつけ辛いわな。オチが弱いと困るし……」

どうやら困っているようだ。

此処は1つ、私が助け舟を出してあげようじゃないか。

「【ダンシダンシレボリューション】とか、どう?」

文字で書くなら【DANSIDANSI革命】辺りで良いだろう。ゲームセンターにある某ゲームに被せることで、その方面の笑いも取れるに違いない。

「「ん?」」

2人が私に視線を向けて、数秒。

「アンタ誰だ?」

「どっかで見た事があるような……」

「気にしなくて良いよ。単なる戯言と思ってくれれば」

「にしても、ダンシダンシレボリューションか。いいなそれ!」

ピンと来た、と言わんばかりに、ボケ役の彼は椅子から立ち上がった。

「動きを加えて、くるくる回りながら――」

「うんうん、私のイメージ通りだね」

「良いギャグを有難う。アンタが男だったら、抱かれても良いくらいだ」

む、何故か背中がムズムズする。

「ははは、生憎そういう趣味はないから遠慮しておくよ。それじゃ私は仕事が在るから、失礼しよう」

ノートパソコンを畳んで、手早く帰り支度。

いつもならヘトヘトなのだが、今日はとても充実していた。彼等のおかげだろう。

「頑張って欲しいね。アルカトラズ」

最後に一言だけ残して、私は足早くファミレスを後にした。後ろから何か言われているが気にする事はない。

私は頭の中にあるなんとも言えないワクワクを早く家に帰って形にしたい。

――いや、その前に一眠りしよう。昼夜逆転生活も、慣れれば慣れてしまうものだな。


「一体何者なんだ……」

「さぁ? でも俺達を知ってるって事は、ファンか……? 綺麗な人だったな」

「俺を差し置いて浮気かこのやろう」

「間違ってもお前を恋人にする気は無いっつーの」

「……あの、お客様」

「「ん?」」

「今出て行った方は、お連れの方ですか? 代金を頂いていないのですが……」

「「やられた……」」



しまった、そう言えば食事代を払うのを忘れていた。恐らく、彼等に払わせることになってしまうな。

――何、食事代くらい教授料としては安い物か。

そうだ。

お詫びと言っては難だが。

「父さん、今度の番組なんだけど、アルカトラズを呼んでくれない?」

テレビ番組のスタッフ、しかもそれなりに偉い地位の人間が家族で、一人娘の私は愛されている。素行が良いと誇れないが、有り難くも気にしていないらしい。

「珍しく笑顔で帰ってくるなり、何をいうかと思えば……。まぁ、お前の見立てなら構わないぞ」

私の勘(こういったベクトルに限る)は外れた事がないからこうやってわがままを意見として取り入れて貰えるのだ。

「有難う、父さん。いってらっしゃい」

「あぁ」

さて、眠気も限界だ。

夕方までゆっくり眠るとしよう。

また静かな時間に目を覚ましたら、この頭の中に渦巻く素晴らしき混沌を形にしていこう――
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category: 小説<オリジナル>

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